 |
病に冒され、山深い廃屋に一人置かれた高貴な身なりの女性。
過去に都で白拍子として寵愛を受けていた彼女には、人知れず思い続けていた男がいた。
病床の彼女の想いが、やがて不思議な形で男の元に届く事になる・・・
|
|
 |

|
月草(つきくさ)
|
白拍子として貴族の寵愛を受けていたが、病のため暇を出され、今は廃屋となっている生家に帰っている。
子供の頃に白拍子になってからは誰にも心を開いた事が無かったが、蜻蛉丸と一時心を通わせ、病床においても二度と会えない蜻蛉丸を思い出す。
CV:栗栖良枝(嫁さん)
|

|
蜻蛉丸(かげろうまる)
|
月草を主人の屋敷へ送り迎えする牛飼童。
虫をぞんざいに扱わない月草に心を引かれ、かなわぬ思いと知りながらも月草の心をほぐそうと心を尽くす。
CV:栗栖直也 |

|
長者 |
白拍子を束ねる元締め。
幼い時の月草を親から買い取り、白拍子として育て上げた。
CV:栗栖直也 |

|
彼の君 |
有力貴族。
屋敷に通わせていた月草を見初め、やがて屋敷に引き取るが、月草が病に倒れると、厄介払いするようにいくらかの金と品物を持たせ屋敷から追い出した。
|

|
彼の君の従者 |
| 月草を山村まで送り届けた。 |
|
|
 |
| 白拍子 |
主人公の“月草”は白拍子です。白拍子とは平安時代の遊び女で、水干(すいかん)と烏帽子(えぼし)という男装で歌いながら舞を舞いました。もちろん芸人でありますので、貴族の出身ではありません。
|
 |
遊び女といっても十分な教養を持っており、高貴な貴族たちの相手を出来る身分でもありました。貴族に気に入られて屋敷をもらう事などもあったそうです。
主人公の“月草”という名前はおそらく白拍子としての芸名でしょうから、本名は別にあるのでしょうね。(作品内でも出てきませんが)
|
| 月草 |
主人公の名前の由来となっている「月草」は現在でいう「露草」の平安時代の呼び方です。夏の終わりから秋にかけて咲く青い花で、染料としてつかわれることから「(色が)付く草」、転じて月草となったそうです。
|
 |
|
| 牛飼童(うしかいわらわ) |
貴族の牛車を引く役目をした人たちです。当時の男性は身分によって服装や髪型が決まっており、成人男性は烏帽子をかぶるのが普通でした。しかし牛飼童は従順さの象徴のためか、ずっと子供のかっこうをしていたそうです。
|
 |
男性にとって烏帽子を脱いだ姿は裸より恥ずかしいとされていた時代(実際寝る時もかぶっていた)、彼ら牛飼童は一人前の“人”とは見られていなかったのかもしれません。
|
| 虫 |
現在でもそうですが、当時も虫には好かれるものとそうでないものがあったようです。現存する平安の文書はほとんど貴族の書いたものですから、中に出てくる虫もきれいな声で鳴いたり姿が美しかったりするものばかりです。
|
 |
平安時代には、コオロギとキリギリス、スズムシとマツムシ、がそれぞれ逆だったというのが通説ですが、鳴く時期や場所の描写からそういう説が出来たのであって、「これがコオロギ」とイラスト解説が書いてあった訳では無いようです。
当時の貴族にとっては、美しい声に興味があっただけで、姿はどうでも良かったのかもしれません。(実際コオロギ・キリギリス逆名説に懐疑的な意見もあります。このあたりの解説は私も取材に行った風俗博物館のサイトの論文のなかにもあるので、興味のある方は検索してみてください)
ちなみに、本作品に登場する「文使」という虫は架空の物です。 |
|
 |
| |
|
| 【タイトル】 |
『文使』 |
| 【制作年度】 |
2004 |
| 【作品時間】 |
13分47秒 |
| 【スタッフ】 |
【監督・脚本・音楽・モデリング・モーション・編集】
栗栖直也
【モデリング】
オグラユキエ
【協力】
かまた ゆたか(ProjectTeam DoGA)
【脚本再構成】
井上登紀子
|
| 【使用ソフト】 |
映像:Shade R5+M.I.X.E.R
編集:Final Cut Pro 3
音楽:ZMusic System・ZCoder・VirtualSoundCanvas |
| 【使用ハード】 |
映像:PowerMac 7600/200+sonnet G3/500・iMac FP800
音楽:X6800Pro・KORG M3R・PowerMac 7600/200 |
|